初女さんが、お亡くなりになったと知ったのは、昼過ぎだったろうか?
びっくりした。ついにその日が来たのかと愕然とした。
すぐに、裕子ちゃんや何人かの友人知人に連絡。
それからずっと、いろいろな弦楽四重奏を聴いている。こんな時は、バイオリンの音色が心静かにしてくれる。
初女さんに初めてお会いしたのは10数年前の静岡。「初女さんのおむすび講習会&講演会&コクーンのコンサート」だった。お料理教室では、「おむすびは、ご飯の一粒一粒が呼吸しやすいように握ります」と初女さんからお聞きし、感銘を受けたものの、自分の握り方に自信がもてなくて、「あの、こんな感じでいいですか?」と聞きに行くと、「うーん、これは柔らかすぎねぇ。もっと、こう〜。」と言いながら、握り直してくださった。(裕子ちゃんには、羨ましがられた)
何だか食べるのがもったいないような気持ちになった。
そして、夜は、初女さんの講演会とコクーンのコンサート。
初めてお聞きする初女さんのお話は、どれも心に深く響き、夢中でメモ帳に書いた。(その一部は、帰宅後にドアに貼り、この10数年、私をいつも励ましてくれている:写真参照)
(↑コクーンを初めて数年の頃、コンサート前には緊張し、眠れない夜もしょっちゅうだった。そんな時、この言葉にどれほど励まされたか知れない。
「初女さんでも揺れるんだから、私が揺れるなんて当たり前だよね!」と、妙に明るい気持ちになった。)
コンサートの最後は、初女さんにも登壇していただいて、三人で「永遠の絆」のラストを歌った。
幕が下りた後は、ロビーにあるアルバム販売コーナーでサイン会だ。
すると、初女さんが駆けつけて来て、「最後に歌った歌のアルバムはないの?」と尋ねた。
「まだ、あの歌の入ったアルバムはないんですよ」と答えると、「なぁんだ、そうですかぁ〜」と買わずに(ご自分の書籍コーナーに)戻られた。
なんと、率直で正直な方と感動した。
そして、この時の初女さんの一言のおかげで、「永遠の絆」をアルバムに収録することになったのだ。
それまでは、「『永遠の絆』は、コンサートの時しか聴けない曲にしては?」という制作側の意見があり、アルバムには入れないことになっていたのだ。
作者の私としては、それがすごく残念で悲しかった。だから、初女さんの一言が、どんなに嬉しかったことか!
「ほうら!初女さんもイイネと言ってくれたよ」と、飛び上がる思いだった。
そのおかげで、この曲はNHKのテレビや、民放のラジオにも流れ、今では、コンサートの最後に必ず歌うようになった。
それから、高円寺教会や那須、様々な場所でコラボさせていただき、そのお人柄、真摯なお姿に感動し、密かに「心の母」のように思っていた。
「やさしく、強く、美しく。」理想の女性性の在り方を、まっすぐに体現されていた方だったと思う。
初女さん、長い間、お疲れさまです。
ありがとうございます。
水月悠里加
posted by cocoon at 17:32| 東京 ☁|
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